AI問題で東京都考える子供にプログラミングを学ばせる事の意味
- 2018.05.22
- コラム
最近のディープラーニングだのビッグデータだのAI(人工知能)関連のニュースやトピックを至る所で目にします。いわゆる第3次AIブームというヤツです。
それと並走して語られているのがAIによって人間の仕事が奪われていくのではないかという議論。
誰もがこの時代に大なり小なり考えざると得ないこのような命題に対し我々はどのように立ち向かっていくべきでしょうか?
特に今現在小さな子供を持っているような人は特にこのようなことに思いを巡らすことも多いのではないでしょうか。
AIで仕事が無くなるという幻想
私は現在小さなIT企業に働いているいわゆるWebデザイナーです。そしてこのサイトの他にエンジニア向けのメディアを運営しているのでこのようなAI問題についてよく考えるのですが、結論から言うと私の意見としてはAIによって人間の仕事が無くなる可能性は限りなくゼロに近いということになります。
AI革命を産業革命と考える。
このような大きな変革について考えるのに参考にしたいのが過去の歴史の話です。例えば産業革命について考えてみましょう。
産業革命は第1次から第3次産業革命まで存在していて、今のAIやIoT技術によって訪れると言われているのが第4次産業革命です。
第1次産業革命とは18世紀後半から19世紀前半に主にイギリスで起こったもので、蒸気機関の発明によってそれまで人間によって行われてきた作業が機械化しそれまで農業をやってきた人が工場などで働くようになった出来事。
第2次産業革命とは19世紀後半から20世紀前半にかけて主にドイツとアメリカで起きた革命です。電力という非常に大きな発明と科学技術の革新によって様々なものの大量生産が可能になりました。自動車や飛行機が実用化され「軽工業」から「重工業」。「個人」から「組織」に社会は大きくシフトしていきました。
そして記憶に新しい第3次産業革命とは、インターネットやコンピューターを用いることによって色々なものが自動化されるようになったいわゆるIT革命です。
簡単な説明で申し訳ないのですが、これらの産業革命を振り返ってみて共通するのは様々な問題を抱えながらも結果として経済自体は成長していると言うこと。さらには社会全体や人々の生活の変革です。
様々な問題というのは工業化における環境問題や貧富の拡大です。この貧富の拡大というのはマイナスの側面が大きいかのように思いますが、実は労働者階級(という定義が正しいのかは分かりませんが)自体の生活の質は革命ごとに向上(というか便利)になっています。
つまりは、これから訪れるであろう第4次産業革命においても、社会や人々の生活の変化を伴いながらも全体の経済の底上げがなされるのは間違いないであろうという推測ができるのです。
なのでAIによって我々の生活や労働は少なからず変わっていくでしょうが、また新しい価値観のもと新しい産業や市場が生まれるだけなのです。だって、ロボットにお金は必要ありませんから。
子供がロボットやプログラミングを学ぶ意味
仕事がなくならないのは良いとして、子供をロボット教室やプログラミング教室に通わせる意味はどこにあるのか。プログラミングだってやろうと思えばAIがやってくれるんじゃないのか。
極論を言えばいつかはそうなるかもしれません。
しかし、記憶に新しいITバブルを思い出せば分かるように、あの時代にコンピューターやネットに詳しい人は所得を上げるチャンスに溢れていました。今でもスマホの扱いに長けていて情報収集が早い人は生活がより豊かなものになっています。
数十年後、プログラミングができるということが当たり前の世界がやってくると言われています。そのような状況の中で子供時代にしっかりとした下地を作っていた人は有利になることは間違いないし、そうした下地を作っておくことは決してお節介などではないと自分は思います。
また、ロボット教室においてはプログラミングだけでは無くブロックを自分の好きに組み立ててそれをどのやったら動かせるのか考えることで柔軟な思考や発想力を鍛えることができます。
必ずしもそういった業界に進ませるという意味ではなく、より子供の可能性を広げるためとかこれからの時代により重要になってくると言われる発想力をつけるという点で、ロボット教室やプログラミング教室は有効な選択となり得るのです。
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